MAZDA MODEL SCRUM VAN / WAGON 2018 取扱説明書 (スクラムバン/ワゴン) (in Japanese)
Manufacturer: MAZDA, Model Year: 2018, Model line: MODEL SCRUM VAN / WAGON, Model: MAZDA MODEL SCRUM VAN / WAGON 2018Pages: 400, PDF Size: 24.85 MB
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運転するときは/DSC&TCS
4-49
4
DSC&TCS の電子制御システムに異常
があると、エンジンスイッチが
のときに点灯します。点灯中は次のよ
うになりますので、マツダ販売店で点
検を受けてください。
・次の機能が作動しません。
・TCS(トラクションコントロール
システム)
・DSC(ダイナミック・スタビリ
ティ・コントロール)
・レーダーブレーキサポート
→ 4-56 ページ(レーダーブレー
キサポート(RBS))
・誤発進抑制機能
→ 4-61ページ
(誤発進抑制機能)
・ヒルホールドコントロールも作動し
ない場合があります。
→ 4-55ページ
(ヒルホールドコントロール)
・ABSは作動します。
・ブレーキアシストは、故障状況に
よっては作動しない場合がありま
す。
次のような状況になると、0.2秒間隔で
小刻みに点滅します。
・発進時や加速時に TCS(トラクショ
ンコントロールシステム)が作動し
ている
・急ハンドル時や旋回時にDSC(ダイ
ナミック・スタビリティ・コント
ロール)が作動している
システムが正常な場合はエンジンス
イッチを にしたときに、約2秒間
点灯したあと消灯します。
DSC&TCS OFFスイッチ
次のようなときは、メーター内の
DSC&TCS OFF表示灯が点灯するまで
DSC&TCS OFFスイッチを押し続けて
ください。TCS(トラクションコント
ロールシステム)およびDSC(ダイナ
ミック・スタビリティ・コントロール)
が作動しなくなります。
・スタックからの脱出などの場合。
TCS(トラクションコントロールシ
ステム)が脱出に適さないときがあ
ります。
次のような操作をすると、DSC&TCS
OFF表示灯が消灯し、TCS(トラクショ
ンコントロールシステム)およびDSC
(ダイナミック・スタビリティ・コント
ロール)が作動可能な状態にもどりま
す。
・もう一度DSC&TCS OFFスイッチを
押す
・車速が約30 km/hを超えたとき
・一度エンジンを止め、再始動する
ON
ON
小刻みに点滅したときは、滑りやすい
路面で、車がスタックまたは横滑りし
やすい状態になっています。とくに慎
重に運転してください。
点灯中は TCS(トラクションコント
ロールシステム)および DSC(ダイ
ナミック・スタビリティ・コントロー
ル)は作動しませんが、ABSは使用す
ることができます。
000-取扱説明書.book 49 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/DSC&TCS
4-50
64P40120
上図のインパネは代表例です。お車の
タイプにより異なります。
DSC&TCS OFF表示灯
65P40100
メーターパネル内にあります。
→ 1-12ページ(警告灯・表示灯)
エンジンスイッチが のときに、
DSC&TCS OFFスイッチを長押しする
と点灯します。
・点灯中は、TCS(トラクションコン
トロールシステム)およびDSC(ダ
イナミック・スタビリティ・コント
ロール)は作動しません。
システムが正常な場合はエンジンス
イッチを にしたときに、約2秒間
点灯したあと消灯します。
安全のため、DSC&TCS OFF スイッ
チを操作しても、ABSおよびブレーキ
アシストは作動停止の状態になりま
せん。
車速が30 km/hを超えるとTCS(トラ
クションコントロールシステム)およ
びDSC(ダイナミック・スタビリティ・
コントロール)は作動可能な状態に自
動復帰するため、スイッチを操作して
も一時的な停止しかできません。
レーザーレーダー装備車はDSC&TCS
OFFスイッチの位置が作動停止(OFF)
のとき、次の機能も停止します。(※)
・レーダーブレーキサポート(RBS)
・誤発進抑制機能
※ 作動(ON)/作動停止(OFF)切
替え時、ブザーが鳴ります。
→ 4-64ページ
(レーダーブレーキサポート
(RBS)OFFスイッチ)
ON
ON
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運転するときは/DSC&TCS
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4
ABS(アンチロックブレーキ
システム)とは
ブレーキをかけたときのタイヤのロック
を自動的に防止することで、走行安定性
や操舵性を確保しようとする装置です。
制動距離について
ABSは制動距離を短くするものではあり
ません。
常に周囲の状況を確認して、安全運
転に努めてください。ABS による制
御には限界があります。
ABS は、タイヤのグリップ限界を超
えたり、ハイドロプレーニング現象
(※)が起こったりした場合は効果
を発揮できません。
※雨天の高速走行などで、タイヤと
路面の間に水膜が発生し、接地力
を失ってしまう現象
ABS
ABS装備車
急ブレーキをかけたときや、滑りや
すい路面でブレーキをかけたときの
制動距離は、ABS がついていない車
と同等です。
次のようなときは、ABS のついてい
ない車より制動距離が長くなること
があります。スピードを控えめにし
て、車間距離を十分にとってくださ
い。
・凸凹道や石だたみなどの悪路
・じゃり道、新雪路
・道路の継ぎ目などの段差を乗り越
えるとき
・マンホールなど鉄板の上を通過す
るとき
・タイヤチェーンの装着時
急ブレーキ時には、ポンピングブ
レーキ(※)をせずに、ブレーキペ
ダルを思い切り強く踏み込んでくだ
さい。ポンピングブレーキをする
と、制動距離が長くなります。
※ブレーキペダルを数回に分けて小
刻みに踏むブレーキのかけかた
路面の状況によりますが、約10 km/h
以下ではABSが作動しません。
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運転するときは/DSC&TCS
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ABS作動時の振動や音
ブレーキペダルを強く踏むと、ブレーキ
ペダル、ハンドル、車体の小刻みな振動
を感じることがあります。これはABSの
作動によるもので、異常ではありませ
ん。ブレーキペダルをそのまま強く踏み
続けてください。
タイヤについて
ABS は、こんな場合にもブ
レーキをかけると作動するこ
とがあります
滑りやすい路面を走行しているとき
80J1040
80J1041
80J1042
エンジンをかけて発進した直後に、一
時的にモーター音などが聞こえること
があります。これはシステムをチェッ
クしている音で、異常ではありません。
ABSは、各車輪の回転速度をセンサー
で検出しています。タイヤ交換時は、
指定のサイズで、4輪ともサイズ、メー
カー、銘柄、トレッドパターン(溝模
様)が同一のものを装着してください。
また、著しく摩耗状態の異なるタイヤ
を使用しないでください。正確な回転
速度が検出できなくなって ABS が正
常に機能しなくなり、思わぬ事故につ
ながるおそれがあります。
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運転するときは/DSC&TCS
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4
道路の継ぎ目などの段差を乗り越える
とき
80J1043
80J1044
悪路を走行しているとき
80J1045
80J1046
ABS警告灯
81M40171
メーターパネル内にあります。
ABS の電子制御システムに異常がある
と、エンジンスイッチが のとき
に点灯します。
→ 1-12ページ(警告灯・表示灯)
¬
~
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運転するときは/DSC&TCS
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4
エマージェンシーストップシグナル(ESS)
ESS とは Emergency Stop Signal(エマージェンシーストップシグナル)の略です。
ESSは次の条件をすべてみたしているときに、非常点滅表示灯を通常よりも速く点滅さ
せることで、後続車へ注意を促す機能です。またその際、メーター内の方向指示器表示
灯もあわせて点滅します。
ブレーキペダルを勢いよく踏み込んだときの車速が約55 km/h以上のとき
ABSが作動しているとき、またはABSが作動するような急ブレーキのとき
64P40260
ESSは次の状態になると機能が停止します。
車速が十分に低下したとき
ブレーキペダルを離したとき
ABSの作動が終了したとき
非常点滅表示灯スイッチの位置を にしたとき
ESS は走行中の急ブレーキ時に、後続車に注意を促すことで追突を軽減する機能
で、すべての追突を防ぐものではありません。減速や停車するときは不要な急ブ
レーキはさけ、常に安全運転に努めてください。
ESSの機能を停止させることはできません。
ESSの機能よりも、非常点滅表示灯スイッチの操作が優先されます。
次のような路面を走行中に、一瞬しか ABS が作動しなかったときは、ESS は作動し
ないことがあります。
・滑りやすい路面を走行しているとき
・道路の継ぎ目などの段差を乗り越えるとき
タイプ別装備
ON
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運転するときは/DSC&TCS
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ヒルホールドコントロールは、上り坂で
の発進時に、ブレーキペダルからアクセ
ルペダルへの踏み替えの間に車が後退す
ることを一時的に(約 2 秒間)防ぎ、ス
ムーズな発進を補助するシステムです。
ヒルホールドコントロールは、坂道で
車を停止させるシステムではありませ
ん。
本システムに異常があると、メーター
内の次のいずれかの警告灯が点灯し、
ヒルホールドコントロールが作動しな
い場合があります。マツダ販売店で点
検を受けてください。
・ブレーキシステム警告灯(オレンジ
色)
・DSC&TCS 作動表示灯(タイプ別装
備)
→ 3-95ページ
(警告灯・表示灯の見かた)
65P40330
■ ヒルホールドコントロールの
作動条件
ヒルホールドコントロールは、次の条件
をすべてみたしているときに、ブレーキ
ペダルから足を離すと約 2 秒間、車が後
退することを防ぎます。
進行方向が坂の上りである
セレクトレバーが前進または後退の位
置に入っている
パーキングブレーキを解除し、アクセ
ルペダルまたはブレーキペダルを踏ん
でいる
上記以外の場合は、ヒルホールドコント
ロールは作動しません。
常に周囲の状況を確認して、必要に
応じてブレーキペダルを操作して安
全運転に努めてください。ヒルホー
ルドコントロールによる制御には限
界があります。
ヒルホールドコントロール
タイプ別装備
Q2B
極端に急な坂道、凍結路、泥道を上る
ときや、積載重量によっては、発進時
に車両が後退する場合があります。
ブレーキペダルから足を離したら、
すみやかに発進操作を行なってくだ
さい。ブレーキペダルから足を離し
たまま 2 秒以上たつとヒルホールド
コントロールが解除されるため、勾
配によっては自重で坂道を下り、思
わぬ事故につながるおそれがありま
す。また、エンストしてブレーキを
踏むときに強い力が必要になった
り、ハンドルが重くなったりして思
わぬ事故や故障の原因となるおそれ
があります。
作動中に以下のような状態になること
がありますが、異常ではありません。
エンジンルームから音が聞こえる
ブレーキペダルが硬くなり踏み込め
ないことがある
000-取扱説明書.book 55 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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この車は衝突の回避や衝突時の被害を軽
減するための、次の機能を搭載していま
す。
レーダーブレーキサポート(RBS)
→ 4-56 ページ(レーダーブレーキ
サポート(RBS))
誤発進抑制機能
→ 4-61ページ(誤発進抑制機能)
また、急ブレーキをかけたときに後続車
へ注意をうながすための、次の機能を搭
載しています。
エマージェンシーストップシグナル
(ESS)
→ 4-54 ページ(エマージェンシー
ストップシグナル(ESS))
レーダーブレーキサポート
(RBS)
RBS と は Radar Brake Support(レ ー
ダーブレーキサポート)の略です。RBS
は低速(約5 ~ 30 km/h)で走行中にレー
ザーレーダーが前方車両との衝突を回避
できないと判断したときに、自動で強い
ブレーキをかけて衝突の回避または、衝
突時の被害軽減を図る機能です。
作動したときの速度が15 km/hより低
いときは、追突を回避できる場合があ
ります。
RBS は DSC&TCS が作動停止のときに
は作動しません。
作動中は次の方法でお知らせします。
メーター内のRBS作動表示灯が点滅
→ 3-95ページ
(警告灯・表示灯の見かた)
ブザーが “ ピピピピピ ” と断続的に鳴
る
64P0246
運転支援機能
運転支援機能
タイプ別装備
RBS の性能には限界があり、すべて
の衝突を回避できるわけではありま
せん。RBS にたよった運転はせず、
走行中は常に周囲の状況を確認し、
必要に応じてブレーキペダルを操作
して安全運転に努めてください。
安全のため、お客様自身で RBS の作
動確認を行なわないでください。周
囲の状況によっては、機能が作動し
ないことや車両が止まりきれないこ
とがあり、思わぬ事故につながるお
それがあります。
走行中は、すべての乗員がシートベ
ルトを正しく着用してください。
RBS が作動したときなどに、身体が
投げ出されて重大な傷害を受けるお
それがあります。
次のような場合は、車高や車両の傾
きが変わり、RBS が正常に機能せ
ず、思わぬ事故につながるおそれが
あります。
・サスペンションの改造(車高の変
更など)
・指定サイズ以外のタイヤやホイー
ルの装着
・摩耗したタイヤや摩耗差の激しい
タイヤの装着
・タイヤの空気圧が適正でない
000-取扱説明書.book 56 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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■ 作動イメージ
64P40270
※RBS による車両停止後、ブレーキ制御が解除されるまでの間は RBS 作動表示灯の点
滅およびブザー音は継続されます。
RBS による車両停止後、しばらくはブレーキ制御は保持されますが、すみやかにブ
レーキぺダルを強く踏み込んでください。ブレーキペダルの踏み込みが弱いとク
リープ現象(AT)またはクリープ機能(AGS)により車両が動き出し、思わぬ事
故につながるおそれがあります。
RBS は前方車両の検知に2つ以上装備されたリフレクター(反射板)を利用してい
ますが、リフレクターの取り付け位置や大きさによってはRBSが作動しないことが
あります。
RBS 作動中に、前方車両がレーザーレーダーの検知範囲外に移動したり、運転者が
回避行動(ハンドルまたは、アクセルペダルの操作)をしたりしたときには、途中
でRBSの作動が解除されることがあります。
①前方車両へ接近(車間距離短縮)
②車間距離短縮(衝突を回避できないと判断)
③衝突を回避または被害を軽減
(※)
000-取扱説明書.book 57 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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■ こんな場合は作動しません
エンジンスイッチの位置が 以外
のとき
メーター内のブレーキシステム警告灯
(オレンジ色)および、RBS OFF 表
示灯が点灯しているとき
→ 3-104ページ(ブレーキシステム警告灯(オレンジ色))
→ 3-113ページ(レーダーブレーキ サポート(RBS) OFF表示灯)
RBS OFFスイッチ押し込みによりRBSが作動停止(OFF)のとき
→ 4-64ページ (レーダーブレーキサ
ポート(RBS)OFFスイッチ)
DSC&TCS OFFスイッチ押し込みに よ り DSC&TCS が作動停止(OFF)の
とき
→ 4-49ページ (DSC&TCS OFFスイッチ)
■ こんな場合は作動しないことがあります
次のようなときはレーザーレーダーが
前方車両を正しく検知できずにRBSが
作動しない場合があります。
・レーダー本体が高温状態のとき
・ 大雨、濃霧および吹雪などの悪天候
のときや、前方車両の排気ガスや
水、雪などの巻上 げ、砂、煙などで
前方の視界が悪いとき
・ フロントガラスが汚れているときや
フロントウォッシャーを使用中のと
き
・ 降雨時にワイパーを使用していない
とき
81M40380
・ 急な坂道やカーブが連続する道路を
走行しているとき
81M40260
・ ハンドル操作やアクセルペダル操作
による回避行動をしているとき
81M40270
・ 荷室などに重いものを載せて、車両
が後傾しているとき
72M20405
ON例
例
例
000-取扱説明書.book 58 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分